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TMAのよもやま話~動きと知能を~

皆さんこんにちは!

TMA株式会社、更新担当の中西です

 

~動きと知能を~

 

工業用機械は、フレームやギアなどの機械部品だけでは動きません。

モーターを回転させる電気配線、シリンダーを動かす空気配管、油圧機器へ力を伝える油圧配管、位置や状態を検知するセンサーなどが連携することで、目的の動作を実現します。

たとえば、製品を搬送する装置では、センサーが製品の到着を検知し、制御装置が信号を受け、モーターやシリンダーへ動作指令を送ります。

どれか一つでも接続や調整が間違っていれば、機械は正しく動きません。

配線や配管は、機械の外観からは目立ちにくい部分ですが、信頼性、保守性、安全性を左右する重要な工程です

今回は、工業用機械に動きと制御機能を与える、電気配線、空圧・油圧配管、センサー取付けの技術について紹介します。

電気図面と回路を理解する

電気配線を行う前には、回路図、端子図、配線図などを確認します。

電源回路、モーター回路、制御回路、センサー回路など、それぞれの役割を理解します。

同じ色の電線でも、接続先や電圧が異なることがあります。

線番号、端子番号、機器番号を確認し、図面どおりに接続します。

図面を確認せずに見た目だけで配線すると、モーターの回転方向が逆になったり、センサー信号が別の入力へ入ったりする可能性があります⚠️

配線変更があった場合は、実際の配線だけでなく図面も修正します。

現物と図面が異なる状態になると、将来の故障診断や改造が難しくなります。

制御盤内を整理して配線する

制御盤には、ブレーカー、電磁接触器、インバーター、電源装置、PLC、リレー、端子台など、多くの電気機器が取り付けられています。

機器は、発熱、配線経路、保守作業を考えて配置します。

電力を扱う機器と、微弱な信号を扱う機器を近づけすぎると、電気的なノイズが影響する場合があります。

動力線と信号線を分け、ダクトや端子台を整理します。

配線は長すぎても短すぎても扱いにくくなります。

適切な長さへ切り、曲げ半径を守りながら端子へ接続します。

盤内が整理されていれば、完成時の見た目が良いだけでなく、点検や部品交換を行いやすくなります✨

正しい圧着で接触不良を防ぐ

電線の端部には、圧着端子やフェルール端子などを取り付けます。

電線の太さと端子サイズが合っていなければ、十分に固定できません。

専用の圧着工具を使い、決められた位置と力で加工します。

圧着が弱いと、電線が抜けたり、接触抵抗によって発熱したりします。

強くつぶしすぎると、導体を傷める可能性があります。

圧着後は、軽く引っ張って抜けないことを確認します。

端子ねじも適切なトルクで締め付けます

完成後には端子の緩みを確認し、必要に応じてマーキングします。

配線番号で保守性を高める️

機械には、数百本以上の配線が使われることがあります。

どの線がどこへつながっているか分からなければ、故障時の調査に時間がかかります。

配線の両端へ線番号を表示し、図面と照合できるようにします。

センサーやモーター側にも機器番号を表示します。

番号は、作業中に剥がれたり読めなくなったりしない材料を使います。

制御盤内だけでなく、中継ボックスや可動部の配線も同じルールで管理します。

整理された番号表示は、組立時の誤配線を防ぎ、納品後の保守作業にも役立ちます

可動部の配線を安全に通す技術

機械には、前後・上下に動く部分があります。

可動部へつながる配線やホースは、動作に合わせて曲がったり伸びたりします。

一般的な固定配線をそのまま使用すると、繰り返し曲げによって内部で断線する可能性があります。

可動用ケーブルを選び、ケーブルベアなどを使って一定の曲げ半径で動かします。

ケーブルベア内へ配線を詰め込みすぎると、互いに擦れたり、滑らかに動かなかったりします。

電線、空気ホース、油圧ホースなどを整理し、必要な余裕を持たせます。

機械を最大ストロークまで動かし、引っ張り、挟まり、干渉がないかを確認します

ノイズ対策と接地技術⚡

モーターやインバーターなどの電気機器は、電気的なノイズを発生することがあります。

ノイズがセンサーや通信線へ影響すると、誤検知や通信異常が起こる可能性があります。

信号線と動力線の距離を取り、必要に応じてシールド線を使用します。

シールドの接続方法は、回路や設備条件に合わせます。

機械フレーム、制御盤、モーターなどは、適切に接地します。

接地には、感電防止だけでなく、ノイズや静電気を逃がす役割もあります。

塗装されたフレームへアース線を接続する場合は、接触面の塗膜によって導通が妨げられないようにします。

接続後には、導通や接地状態を確認します

空圧配管を正しく施工する

空圧設備では、圧縮空気によってシリンダーやチャックなどを動かします。

エアホースの外径、使用圧力、流量、周囲温度などを確認し、用途に合った材料を使用します。

ホースを短く切りすぎると、機械動作や振動によって引っ張られます。長すぎると周囲へ垂れ下がり、可動部へ巻き込まれる可能性があります。

継手へホースを確実に差し込み、引っ張って抜けないことを確認します。

ホースを急角度で曲げると、内部がつぶれて流量が低下します。

配管後には空気を供給し、石けん水や漏れ検知器などで漏れがないかを確認します

小さなエア漏れでも、長時間続けばコンプレッサーの電力消費が増えます。

空気の品質を管理する

圧縮空気には、水分、油分、ほこりなどが含まれる場合があります。

これらがシリンダーやバルブへ入ると、作動不良や部品摩耗の原因になります。

フィルター、レギュレーター、必要に応じた潤滑装置などを使用し、空気の状態を整えます。

水分がたまる部分にはドレン排出機構を設けます

精密な製品を扱う設備や食品関連設備では、油分の少ない清浄な空気が必要になる場合があります。

使用条件に合った空気品質を確認し、機器を選定します。

油圧配管の清浄度と耐圧を守る️

大きな力を必要とする機械には、油圧装置が使われます。

油圧配管には高い圧力がかかるため、ホース、配管、継手の仕様を正しく選ばなければなりません。

配管内部へ切粉やごみが入ると、バルブやポンプを傷める可能性があります。

切断や曲げ加工後には内部を洗浄し、組立直前まで開口部をふさぎます。

継手を締める際は、ねじ部やシール面を傷付けないようにします。

強く締めすぎても漏れの原因になる場合があります。

圧力を加える際は、低い圧力から徐々に上げ、漏れや異常変形がないかを確認します。

高圧油の漏れを素手で探すことは危険です⚠️

センサーを正確な位置へ取り付ける

工業用機械には、製品の有無、シリンダー位置、回転、温度、圧力などを検知するセンサーが使われます。

センサーの取付位置がずれていると、製品を正しく検知できません。

検知距離、角度、対象物の材質などを確認し、専用ブラケットへ取り付けます。

振動で位置が変わらないように固定しながら、将来調整できる構造にします。

光電センサーでは、周囲の照明や反射物の影響を受ける場合があります。

近接センサーでは、周辺の金属が検知範囲へ影響する可能性があります。

実際の製品を使って検知状態を確認し、感度や位置を調整します

リミットスイッチと非常停止を確認する️

機械の移動範囲を制限するため、リミットスイッチや原点センサーが使用されます。

取付位置が間違っていると、可動部が機械端へ衝突する危険があります。

低速で動かしながら、必要な位置で確実に反応するかを確認します。

非常停止ボタンや安全扉スイッチなど、安全回路も重要です。

非常停止を押した際に、危険な動作が停止するかを試験します。

安全扉が開いている状態で機械が動かないことや、復帰後に勝手に再始動しないことも確認します。

機械・電気・制御担当者の連携

工業用機械は、機械構造、電気配線、制御プログラムが一体となって動きます。

機械担当者がセンサー取付位置を決めても、電気配線の経路が確保できなければ施工できません。

制御担当者が想定した動作と、実際の機械構造が合わない場合もあります。

組立前から各担当者が図面と仕様を共有し、問題を確認します。

試運転時には、動作不良が機械側、電気側、制御側のどこにあるかを協力して調べます。

担当分野を分けながらも、機械全体を共通して理解することが重要です。

配線と配管が機械の信頼性を支える

工業用機械では、配線や配管の施工品質が、動作の安定性と保守性へ大きく影響します。

正しい圧着、線番号、配線経路、漏れのない配管、正確なセンサー調整などを積み重ねる必要があります。

工業用機械組み立て業における配線・配管技術とは、線やホースを機器へつなぐだけの作業ではありません。

電気、空気、油、信号を正しい場所へ安全に届け、複数の装置を一つの機械として連携させる技術です。

整然と施工された見えない配線と配管が、工場設備の安定稼働を支えているのです⚡⚙️✨